示談交渉(弁護士 五明 豊)
こんばんは。弁護士の五明です。
私はプロフィールにもありますとおり,刑事事件に積極的に取り組んでおり,その活動の一環として犯罪の被害者の方との示談交渉をすることがあります。
その示談交渉の中で,いつも私が心がけているのは,誠心誠意をもって被害者の方とお話しするということです。
法律の専門家である以上,法的知識を被害者の方にお伝えすることはありますが,被害者の方が「うまくやり込められた。」という感覚にならないように配慮しています。
被害者に対し,上から目線になったり,こちらの理屈を一方的に述べるだけということになると,それだけで被害者の方はプレッシャーや嫌悪感を感じるものです。
被害者はあくまで被害者で,私が加害者の弁護人であるからといって,被害者は決して敵ではありません。
被害者の方のお話をよく聞いて,そのお気持ちを理解し,加害者に対してどのような点に怒りを感じられているのかを読み取ることが大切です。
弁護士というと,そのイメージは正義の味方という側面がある一方で,「悪徳弁護士」というフレーズがあるとおり,弁護士に対して不信感を持たれる方も少なくありません。
ですから,被害者の方のお気持ちに配慮し,自分の行動に気を付けるようにしています。
私に対し信頼を寄せていただけるよう誠意をもって接することが大切だと思っています。
示談成立のときに,被害者の方から「お世話になりました。どうもありがとうございました。」とお礼を言っていただけるときがあります。
そのときは本当に良い示談ができたと,帰る足取りも軽やかなものとなり,見上げた空がいつも以上に綺麗に感じます。
投稿者 小山法律事務所 | 2012年5月22日 19:08