1日の過ごし方(弁護士 野村俊介)
おはようございます。弁護士の野村です。
しばしば、「弁護士ってどういう働き方してるんですか」という質問を受けます。
確かに必ずしも定時に出社して定時に退社、という仕事ではありませんので、イメージがつかないかもしれません。
勤務弁護士はともかく、独立した形態で働いている場合には、特に決まった勤務のルールがありません。
そこで、川崎の一般的な(?)弁護士の、1日の過ごし方のイメージを紹介します。
AM 7:00ころ 起床
朝は比較的ゆっくりめです。
AM 8:30ころ~ 出勤、裁判所へ。
この日は民事裁判の期日が県外の裁判所で行われるため直行。
裁判所に電車で行くのに時間がかかる場合には、万が一のことも考えて早めに現地に到着するように心がけています。裁判所は一般的には朝は10時からですので、出発がこのくらいの時間でも間に合います。
日中はしばしば裁判所に出掛けています。近くにある裁判所(川崎にある地裁支部、家裁、簡裁)に行くこともあれば、県をまたいで裁判所に行くこともあります。
ただ、弁護士の中には業務内容により、法廷に赴くことがあまりない方もいるかもしれません。
AM10:00ころ~ 民事裁判期日
民事裁判では、書面のやりとりや、事実確認等がなされます。
一般の方でも傍聴はできますが、尋問でもない限り、なかなか話の流れはわからないかもしれないですね。
PM 0:30ころ~ 事務所着、簡易な文書作成、連絡等
事務所に着く前には、前日から当日午前中までの間にすぐにすることを求められる仕事がないことを祈りながら戻っています。たいがい、期待は裏切られます。
できる限り仕事がたまらないように、電話の折り返しや連絡書面等の作成に追われます。お昼については、簡単に済ませることが多いでしょうか。
PM 3:00ころ~ 刑事裁判期日
今度は民事ではなく、刑事裁判。争いのある事件でなければ、1回の期日は時間はだいたい1時間以内で行われることが多いです。
当然、被告人とは期日前に打合せ済みで臨みます。
被告人等に対する質問や弁論要旨を述べ、検察官が表に出さないような個々人の事情を説明し、裁判官に訴えます。
刑事裁判については何十件経験したことでしょうか。民事裁判よりも話の流れがわかるので、傍聴になじみやすいと思います。
PM 4:00ころ~ 事務所着、日程確認、連絡関係等
裁判が終わると少し気が休まります。やはり裁判所では特に意識をしなくても気を張り詰めているので、一気に疲れが出ることが多いです。
5時までに連絡取らなければならないことを先にしながら(役所関係は5時以降の連絡がつきません)、今後の予定をチェック。この後にも予定が続くので、ささっと夕ご飯を済ませながら関連資料に目を通します。
PM 6:00ころ~ 研究会
事務所のメンバーで定期的に行っています。
各種事案に関して、法的研鑽を行ったり、実務における適切な解決方法等について、議論を行います。
法律問題と言っても、世の中にある全ての事件を個人で網羅することなど不可能ですので、こういった研究会を通して多分野に関する事件処理方法を学べることは貴重です。
PM 8:00ころ~ 法律相談
この時間から法律相談を行うこともあります。
基本的には相談時間は5時までですが、依頼者それぞれご事情がおありのこともあります。そういった場合には、お時間についてもできる限りご相談させていただくことにしています。
PM 9:00ころ~ 起案等
法律相談が終わって一段落、しかしまだ終わりではありません。
翌日の予定を確認してから起案作業。起案には集中力を要するので、細切れにならないようにまとまった時間がとれるときに行うことが多いです。ですので、自然と夕方以降に行う日が多いでしょうか。あとはブログ記事もこのタイミングで書いています。意外と時間がかかってますね(笑)。
PM12:00ころ 帰宅・就寝
このころになると、携帯電話の電池と同じくらい体力を消耗しています。
帰宅時間は日によってまちまちですね。もっと遅くなることもありますし、早くなる場合もあります。
1日に裁判が2つも3つも重なることはそれほど頻繁ではありませんので、忙しく動き回った1日に入るでしょうか。もちろん、外出せずに一日中事務所にいる日もあります。
ただ、裁判の他にも役所の法律相談に赴くこともありますし、事件によっては現場を確認するために出掛けることもあります。そういう意味ではデスクワークばかりしている、という感覚はありません。
個人的には、足を使うことはどんな仕事でも重要だと思っていますので、外出する時間と事務所にいる時間のバランスを取りつつ、時間を効率的に使いたいですね。
投稿者 小山法律事務所 | 2012年5月30日 08:00